【乗りたい車を福祉車両に改造】
車いすに乗ったまま車への乗り降りが可能な福祉車両の種類の中に「スロープタイプ」があります。
その「スロープタイプ」の福祉車両には、電動で展開するタイプや手動のタイプ、スロープの傾斜を緩和するために車高を下げる機構が付いているタイプなど、様々なメーカー、様々な車種に「スロープタイプ」の福祉車両が設定されているので新車、中古車共に選びやすくなっています。
しかし、本当に乗りたい車種にスロープタイプの福祉車両が設定されているか?
と聞かれると答えはNOかも知れません。
福祉車両は、決まった車種や決まったグレードにしか設定がない為、乗りたい車に福祉車両の設定があった場合は空前絶後のラッキーかも知れません。
今回ご紹介する福祉車両改造事例は、スロープタイプの設定がない福祉車両を乗りたい車でスロープタイプに改造して作ってしまうお話です。
これこそ本当のラッキーかも知れません。
スロープの福祉車両に改造
言わずと知れた3代目アルファード。
先進の安全機能やゴージャス&エレガントなワンボックスの最高峰と言っても過言ではないモデル。
電動リクライニング&オットマンシートが装備されており、長距離ドライブでもゆったり座っていられます。
実は、このタイプになる前の20アルファードにはスロープタイプの福祉車両(ウェルキャブ)の設定がありました。
その為、20アルファードのスロープ車から30アルファードに乗り換えを考えた場合に、スロープ車の選択肢から30アルファードが無くなり、違う車種の選択をしなければなりません。
自由な選択肢を狭めない様、福祉車両の設定が無い車種を福祉車両に改造できる私共が、30アルファードをスロープの福祉車両に改造します。
多目的スロープ
FEAL社製の多目的スロープ「フィエルランプ」を後付け改造して、30アルファードをスロープタイプの福祉車両にします。
耐荷重400kgのフィエルランプなら重量級の電動車椅子でも乗降車が可能です。
スロープ表面は滑りにくいキャットタン(猫の舌)仕様となっています。
スロープの展開、格納時に負担軽減となるダンパーアシスト機構が付いています。
スロープの全長は235cm、有効幅は80cmとなります。
多目的スロープ、フィエルランプの諸元や傾斜角度はこちらから
車いすの固定
様々な形状の車いすに対応可能な車いすの固定ベルト。
デザイン性や機能性に優れた車いすですと、難易度の高い固定方法が求められます。
私共は、車いすの形状に合わせた固定ベルトのご提案と、車いすに合わせた固定方法をご来店いただいた方に実践形式でお伝えしています。
基本的に八の字を描く様に固定ベルトを張ります。
車いすを固定したい位置でまずは前側から、そして後ろ側の固定ベルトを張ります。
更に乗降をサポート
電動のウインチを使う事により、車いすに乗ったままでの乗降車が介助者の負担軽減につながります。
操作方法は電源を入れて入・出のボタンを押すだけでウインチベルトが動きます。
電動ウインチの耐荷重は300kgとなります。
ボタンを押している間だけ作動しますので、任意の位置で止める事も可能となります。
車内から降りる際の後退防止になります。
操作動画
福祉車両に改造する意味
簡単に言ってしまうと
「その方がその装置を必要とされているから必要な装置を取付ける」
本当に乗りたい車種や欲しい車に、必要な装置が付いている福祉車両の設定があれば良いのですが、それがなかなか難しい場合があります。
福祉車両の装置は使えなければ何の意味もありません。
また、装置を使う方に装置が合っていなければ「無意味な物」になってしまいます。
私共が行う福祉車両への改造は装置が付くか付かないかよりも、その方が装置を使えるか否かを重要視して福祉車両への改造を行っています。
その為、改造前に念入りな打ち合わせをさせていただいております。
車を選ぶ自由、その選択肢が広がる福祉車両への改造。
まずはご相談から、心よりお待ちしております。