【アルファードの福祉車両改造】
ブレイブボア株式会社が行う福祉車両への改造で、ここ最近ご依頼急増中なのがスロープタイプの福祉車両に改造。
特に30アルファードのご依頼、お問い合わせが非常に多く誠に有難く思っています。
今回の福祉車両改造事例は、スロープタイプの福祉車両の設定がない30アルファードを、実際にお使いになられる方のご意見とご要望に果てしなく合わせる事を追求した内容となっております。
特別にキラリと輝くコダワリ部分もご紹介しちゃいます。
30アルファード
他の記事でもご紹介しているので、車両の事に関しては今回は触れない事にします。
あえて触れるとすれば、今回のアルファードはハイブリッド。
バッテリーの位置が車両の後端、助手席側の最後尾に付いています。
バッテリーの交換時期は車の使用状況にもよりますが、だいたい車検ごとと言われています。
Q・スロープ用のフロアを作って簡単にバッテリーが交換できるの?
A・問題ありません!
その点も考慮して私共は改造を行います。
スロープの福祉車両に改造
福祉先進国スウェーデンの多目的スロープ「フィエル・ランプ」を後付けして30アルファードをスロープの福祉車両に改造しました。
このスロープの特徴は
耐荷重400kgの強靭さ。
脱着も可能な三つ折り式。
様々な車に後付け改造が可能等、多々あります。
フィエル・ランプの詳細はこちらから
車いす用のフロア
車いすの固定ベルトや車いすの方用のシートベルトは絶対必須です。
そしてスムーズな介助、しっかりと車いすを固定する為には「そのため」のフロアが必要となります。
段差を極力減らし耐久性、撥水性に優れたフロアを作りました。
床の下地は室内空間を確保する事もふまえて純正フロアの高さを維持し、集成材ほどの強度を確保し、安全性も確保しています。
コダワリの泉
いよいよ今回の改造事例におけるコダワリをご紹介したいと思います。
ややこしくなる様なお話かも知れませんが、お付き合い下さい。
意識の違い・顕在と潜在
言葉にすると意味不明な言葉かも知れませんが、実は福祉車両に改造する者にとってこれほど大事な事は無いと思います。
私共の目的は「使う人に合わせた福祉車両への改造」なので目に見える事だけが正解と言えません。
目に見えるもの、自覚している事は顕在意識と言われ、目に見えないもの、無自覚的な事は潜在意識と言われています。
この意識をニーズに置き換えて改造事例に当てはめてみます。
顕在
このスロープを広げる際はロックを外し、グリップを握って展開します。
三つ折りの1段目はグリップを握りますが2段目にグリップは無く、ロックを外した後は直接手で触れて展開する事になります。
そこでスロープに直接触れずに展開が楽になる「輪っか」を作りました。
ご依頼者様と言うよりかは実際にお使いになられる方の要望に合わせた顕在意識、言わば顕在ニーズの部分です。
バッテリー交換が容易なフロアに改造する事も顕在意識から成り立つ事かと。
潜在
無自覚とか無意識的な事を潜在と言いますが、実際に潜在ニーズとはあまり意識とか自覚をせずに気付かない部分を指します。
個人的な解釈のお話ですが「こんな事もできるの?」とか「こんな装備が欲しかったの〜」って言われたら、それが潜在の領域だと思っています。
感動してもらえた、感銘を与えられた、気付いてもらえた。
実はとても嬉しい事なんです。
今回のフロア加工は従来のフロア加工にスパイスを効かせて、短時間で分離が可能な構造になっています。
今お使いの車いすですが、今後もしかしたらストレッチャーになるかも知れないとご依頼者の方からお話を伺ったので、その際に短時間でストレッチャー仕様のフロアになる様、そしてそれに伴い固定ベルトの台座位置を簡単に変更が可能になる施工を行っています。
段差がほとんどない事はスムーズさを追求した配慮ですが、その配慮も潜在ニーズも念入りなお話やご相談があったからこそ実現できた事だと思っています。
福祉車両に改造する事は決して簡単ではありません。
論理的思考で改造できるか否かが重要では無く、装置を必要とされる方が実際にその装置を使えるか否かの方が重要です。
福祉車両とは作れば良い訳ではありません。
誰が何の為にその装置が付いた福祉車両を必要としているのか、この事を重要視して私共は福祉車両をつくっています。